記事のサマリー(TL;DR)
- Admin GraphQL API 2026-07 で、サブスクリプション系ミューテーション全般に
actorフィールドが追加 customer(顧客ポータル)/merchant(手動操作)/partner(自動システム)の3値を指定可能- 請求試行・契約編集・ステータス変更など計12種のミューテーションが対象
国内サブスクリプション EC 事業者が把握すべき actor フィールドの実務的な影響
Shopify の定期購買(サブスクリプション)機能を活用している EC 事業者にとって、誰が操作を起こしたかをAPIレベルで記録できる仕組みは、カスタマーサポート対応やコンプライアンス管理の精度を高めます。日本国内では定期購買の特定商取引法対応として「顧客自身による解約・変更操作」のログ保全が実務上求められるケースがあります。actor: customer を明示的にセットすることで、顧客ポータル経由の操作を他の自動処理と区別して記録・監査できます。また、パートナーアプリが自動リトライや定期請求を行う場面では actor: partner を付与することで、ログ上の責任の所在が明確になり、障害調査や加盟店向けのレポーティングが容易になります。
詳細
actor フィールドの概要
2026年5月4日付のアップデートで、Shopify Admin GraphQL API バージョン 2026-07 に actor フィールドが導入されました。サブスクリプション系ミューテーションに actor 引数を渡すことで、操作を起点とした主体(アクター)を記録できます。
指定できる値は以下の3種類です。
| 値 | 意味 | 典型的なユースケース |
|---|---|---|
customer |
顧客が操作を起点とした | 顧客ポータルの「今すぐ支払う」ボタン押下 |
merchant |
マーチャントまたはそのスタッフが手動で操作した | 管理画面からの手動請求・契約変更 |
partner |
パートナーアプリの自動システムが起点 | スケジュール請求・リトライロジック |
対象ミューテーション一覧
請求試行(Billing Attempts)
subscriptionBillingAttemptCreate(subscriptionBillingAttemptInput.actor経由)subscriptionBillingCycleChargesubscriptionBillingCycleBulkCharge
契約編集(Contract Edits)
subscriptionContractCreatesubscriptionContractUpdatesubscriptionContractAtomicCreatesubscriptionContractProductChangesubscriptionBillingCycleContractEdit
ステータス更新(Status Updates)
subscriptionContractActivatesubscriptionContractPausesubscriptionContractCancelsubscriptionContractFailsubscriptionContractExpire
これらすべてのミューテーションで actor 引数を任意で指定できます。既存の実装を壊すことなく段階的に対応できる後方互換の追加です。