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2026.06.10

TSKaigi 2026 に freee が登壇&スポンサー参加——Ruby→TypeScript 型生成の取り組みを公開

記事のサマリー(TL;DR)

  • 2026年5月22〜23日、羽田開催のTSKaigi 2026にfreeeがブロンズスポンサーとして協賛
  • リリース13年の密結合プロダクト「freee会計」でRubyコードをSSoTにTypeScript型を自動生成する手法を公開
  • 次回は2026年11月1日、仙台で TSKaigi Sendai 2026 を開催予定

国内TypeScript/Ruby混在構成のプロダクト開発者が注目すべき点

Ruby on Railsで構築された大規模レガシーバックエンドとTypeScriptフロントエンドの共存は、日本のSaaS事業者にとって珍しくない課題です。freee会計はリリースから13年が経過した密結合アーキテクチャを持ちながら、OpenAPI Schemaなどのスキーマ駆動開発ではなく、RubyのコードそのものをSSoT(Single Source of Truth) として TypeScriptコードを生成するアプローチを選択しました。この判断の背景には、スキーマファイルの二重管理コストや、密結合ゆえにスキーマが実態を正確に反映しにくいという実務上の課題があります。

さらに、SorbetによるRuby側の型アノテーションを活用してTypeScriptの型を生成する検証も進行中であり、型安全性を段階的に高める実践的なロードマップとして参考になります。kintoneやfreeeを業務SaaSのバックエンドとして利用しつつ独自UIをRailsで構築しているチームにとっても、型生成の自動化という観点は開発生産性向上のヒントになります。

詳細

TSKaigi 2026 概要

TSKaigi 2026 は2026年5月22〜23日の2日間、東京・羽田で開催されたTypeScript特化の技術カンファレンスです。2024年の第1回から継続的に開催されており、今回も多数のスポンサー企業が集まりました。

freeeによる登壇セッション

freeeでエンジニア兼Dev Brandingを担当するけむりだま氏(@_kemuridama)が、Day 1に**「密結合なバックエンドから TypeScript のコードを生成する」**というタイトルで10分間のセッションを行いました。本発表はSpeakerDeckで公開されています。

セッションの核心は、freee会計(リリースから13年)という長寿プロダクトの課題に対する実践的な解答です。

  • 課題: バックエンド(Ruby)とフロントエンドの密結合が進んだレガシーアーキテクチャで、スキーマ駆動開発が有効に機能しにくい
  • 解法: RubyコードをSSoTとして扱い、そこからTypeScriptのコード・型を自動生成する仕組みを構築
  • 副産物として注目: Node.jsからRubyのParser(WebAssembly)を呼び出してコード解析を行う手法を採用しており、発表後のX(旧Twitter)上でも「面白い」と好評を得た

発表では「密結合は決して悪ではない」という視点も打ち出し、長期運用プロダクトの現実に即したアーキテクチャ判断として聴衆の共感を集めました。

現在、SorbetによるRuby型アノテーション → TypeScript型生成の取り組みも検証段階にあり、今後の対象範囲の拡張が予定されています。

運営スタッフとしての役割

けむりだま氏はTSKaigi 2024の初回からコアスタッフとして運営に参加しており、TSKaigi 2026ではスポンサーチームとして以下を担当しました。

  • スポンサープランの企画・検討
  • スポンサー企業の募集・選定
  • スポンサーベネフィットの履行に向けたタスク管理

今年も多数の応募があり、希望に沿えないケースが出るほどの人気でした。freee自身はゴールドスポンサーとして応募したものの抽選に外れ、ブロンズスポンサーとして協賛する形となりました。

次回開催:TSKaigi Sendai 2026

次回のTSKaigiは、2026年11月1日(日)に仙台での開催が決定しています。コアスタッフとして引き続き企画・運営に参加予定とのことです。

また、TSKaigi 2026終了後のアフターイベントとして、スポンサーのfreeeとM3が共同でイベントを開催。freee大崎本社でのオフライン参加とYouTube Liveでのオンライン参加の両方が提供されました。