記事のサマリー(TL;DR)
- 2026年5月30日、岐阜県・関ケ原ふれあいセンターで「関ケ原Ruby会議01」が開催。SmartHRはRubyスポンサーとして協賛
- 実行委員7名のうち4名がSmartHR所属。発端は2025年6月の関西Ruby会議08オフィシャルパーティでの「東西戦やるなら関ケ原では?」という一言
- 東の大将に笹田耕一氏、西の大将に前田修吾氏を迎え、参加者・登壇者を東西に振り分けて「合戦」形式で対決する地域Ruby会議
Ruby コミュニティイベント運営に関心を持つ Rails 開発者・SaaS 企業への参考
関ケ原Ruby会議01は、特定の技術発表を主軸にしつつも「その土地でしかできないこと」を徹底的に作り込む運営姿勢が際立っています。公式サイトに武将語表示モードを実装し、チケットの食事枠を「兵糧」と名付けるなど、テーマを末端まで貫く設計は、SmartHRのような SaaS プロダクト開発チームがコミュニティ運営・スポンサード戦略を考えるうえでの実践例としても参照できます。また、SmartHR がこうした地域 Ruby カンファレンスへの継続的なスポンサーを通じて Rails エンジニアのコミュニティへの関与を深めている点は、Rails を技術スタックの中心に据える国内 SaaS 事業者に共通するエンジニア採用・ブランディング戦略の一形態といえます。
詳細
自己紹介
おしょうゆ(osyoyu):関ケ原Ruby会議01「東」の実行委員長。生まれ育ちは関東・横浜。2025年初頭に開催した東京Ruby会議12の実行委員長も務めた。SmartHRでは Developer Productivity を担当。通称:北条有友相模守計量大輔。
わいだー(ydah):「西」の実行委員長。大阪生まれ大阪育ち、Kyobashi.rb Co-Founder。大阪Ruby会議04・関西Ruby会議08・09の実行委員長。Ruby コミッタ、Lrama(構文解析器)コミッタ。SmartHRではプロダクト基盤を担当。通称:平髙田河内守構文解析丸雄大。
なっちゃん(pndcat):実行委員。沖縄出身。東京Ruby会議12にも参加した経緯から「東」寄りの立場。SmartHRで労務基本機能を開発。通称:源名渡山武蔵守熊猫猫丸夏子。
そうる(ex_SOUL):実行委員。関ケ原町の隣町・垂井町在住。九州生まれのため「西」寄り。SmartHRで労務基本機能を開発。通称:橘江崎不破関守魂之丞宗瑠。
このほか、岐阜在住で「中」を担う実行委員長ころちゃん(corocn)、ぱすたけ(pastak)、デザイナーのあつみ(attsumi)を加えた7名体制で準備を進めている。
関ケ原Ruby会議01はどう始まったのか
きっかけは2025年6月に開催された関西Ruby会議08のオフィシャルパーティ。わいだーがおしょうゆに「東京Ruby会議13はやらないのか」と声をかけたところ、おしょうゆは東京13を「やらない」と明言していた。しかしわいだーから「今年、東で東京12・西で関西08をやったのだから、次は東西戦では」と提案されると態度が一変。「対決モノは大好きな性分」として前向きになった。
翌日、わいだーが「東西戦やったら関ケ原では? 岐阜やん!」とひらめき、SNSに投稿。岐阜在住のころちゃんが「真面目な話でやるならスタッフがんばります」と即レス。この流れで「関ケ原」という開催地が決定した。
その後、2025年9月開催のながらRuby会議01でころちゃんに正式に声がかけられ、会場として関ケ原ふれあいセンターが適していることも確認され、本格始動した。
天下分け目の地域Ruby会議
関ケ原Ruby会議01のコンセプトは**「天下分け目の地域Ruby会議」**。参加者・登壇者(=「武将」)を東西に振り分け、合戦形式の対決を行う。
東の大将:笹田耕一氏、西の大将:前田修吾氏。大将はRubyリリース30周年記念パーティーでコミュニティ投票によって選ばれた。
「東西対決」と「東西をつなぐ」という一見矛盾するコンセプトについて、わいだーは「対決は分断のためではなく、東西それぞれの立場・地域を背負って集まるための建付け。相手を知るきっかけになる」と整理した。「コンセプトの表と裏」という位置づけで両立させている。
決着については「関ケ原をやるからには引き分けで終わらせるわけにはいかない」とおしょうゆが明言。RubyKajaの復活も予定されており、詳細は後編で公開予定。
武将語へのこだわり
わいだーが「その地域Ruby会議でしかやれないことを徹底的に考える」というモットーを持つことから、公式サイトや紹介文の一部に武将語表示モードを実装。チケットの食事枠を「兵糧」と命名するなど、テーマを細部まで作り込んでいる。「なりきって文章を書く機会は人生でそう多くない」というスタンスで、遊びの部分まで設計している。
会場:関ケ原ふれあいセンター
岐阜県関ケ原町にある公共ホール。関ケ原駅から徒歩圏内でアクセスが良好。キャパシティは約500名。日当たりの良いホワイエと、広い芝生スペースも備える。そうるは下見・打ち合わせで計5回現地を訪問しており、細部の計測まで担当した。
実際に歩いて感じた関ケ原町の魅力
岐阜関ケ原古戦場記念館を起点に、決戦地周辺を巡る約3kmコース・西軍陣跡を巡る約6kmコースなど、町全体が歴史フィールドとして整備されている。
そうるは「陣地跡は町を見渡せる場所が多く、当時の武将に思いを馳せるには最適」と述べる。わいだーは「記念館で合戦の全体像を知ってから町を歩くと、文脈に入っていける」と評価。おしょうゆは「小早川の山から見下ろすと全体が俯瞰できる構造が腑に落ちた」と語り、散歩するだけで関ケ原の戦いへの理解が深まる体験を強調した。
なっちゃんは「関ケ原の戦いは6時間で決着した、と記念館で初めて知った」と話しており、歴史的背景を知らずに参加しても楽しめることが伝わってくる。
後編は2026年5月下旬公開予定。トークセッション、RubyKajaの復活、当日の「合戦」「宴」について掘り下げる。